カウンセリングや心理療法に通われる方の多くは、自己評価が低く、自分は劣っている、何をやっても駄目だ・・・と感じている方が殆どかもしれません。
私からすると、羨ましいくらい・物凄~く脳力が高く世間一般的にも尊敬されるような職業に就いている方であってもそう思っている方は少なくありません。
このご自身へのマイナス評価は、本来、子どもの頃に育まれるべき自己肯定感や安心の土台が育っていないために起こっているかもしれませんね。
例えば、教育心理学で言われる所の「自己効力感」は「自分自身で行動を決定し成功・達成に導いた経験」(バンデューラさん)とされています。
試験や受験、試合やコンクールなどの大会、プレゼンやプロジェクトの成功などを通して達成された経験を思い出されて「あ~、あの時の感覚ね」と頷ける方も多いかもしれませんね。
逆に、セリグマンさんが提唱した「学習性無力感」は、「いくら努力しても成績が伸びないなど、自分の行動と結果の随伴性を感じられない時に起こる無力感」のことです。
無力感・・・これは辛いですよね。コンプレックスとして抱え込まれ「自分は駄目だ・劣っている」の想いを抱えながらその後の人生を後ろ向き加減に歩む可能性が高くなるに留まらず、こういった経験が続くと鬱や不安症の大きな種(たね)になり得ると私は思います。
セリグマンさんの実験では、どんな行動をしても電撃から逃げられない環境に長くいると、逃げることが可能な環境になっても逃げなくなってしまう・・・という報告があります。(この実験、動物実験でして悲しくなるので詳細は省きます)
神経生理学的に考えると、人は脅威となる出来事に遭遇すると「逃げるか・闘うか・凍り付くか」のどれかの状態となるとされていますので、この実験での動物は「逃げる事も闘う事もできずにただただ凍り付いてしまった」という事になるのだと思います。
“自分に自信が持てない・自分は駄目だ”と感じてしまう事の多くはあなたのせいではない
子どもの頃に沢山、褒めてもらった経験はありましたか?
何かあっても母親などの養育者の所に戻ってきて涙を拭いてもらい、話を聴いてもらいなだめてもらい、また安心して行動範囲を拡げていく事は多かったですか?
人はこうやって養育者との関わりを通して、安定した愛着(アタッチメント)を構築していき、その愛着のパターンをずっと持ちながら生きていくとされています。
テストで満点じゃなければ否定されたり、運動も勉強も一番じゃなければ褒めてもらえなかった・・・
やってもやっても「認めて(承認して)もらえない」・・・言う事を聴いていれば、親の望むいい子にしていれば怒らないよ・・・の「条件付けの愛」・・・これだと子どもは本当に辛いですよね。
不安が強く、過干渉をしてしまう親御さんやコントロール欲求の強い親御さんの元で育った方も本当にしんどいと思います。
大人になってからもどう人生を切り開いていっていいのかが分からず、習っていないどころか取り上げられてしまっているので何をするにも自分に自信がもてません。
ただ、子ども時代は無力でしたが大人になった今は違います。自分で自分を育てていくことができます。
どうなっていきたいか?一緒に考え伴走させていただくのがセラピストの役割のひとつです。
「自分自身で行動を決定し成功・達成に導いた経験」が沢山できていくことは、自己評価を上げていくのにとても効果的だと思います。
本当は子どもに戻って親に育て直してもらいたい気持ちが沸く方もいらっしゃると思います。そう思える力のある方はWSで扱ったり、家族セッションを受けられるといいですね。
分かってもらえない怒りを長年、学習し無力感を感じている方は、八つ当たり的な思考から自分へのダメ出しや自分いじめをしてしまっているかもしれませんし。
抱えられているメンタル不調もここから起こっているかもしれませんね。
そのエネルギーを、自分を育てていくことに向けていかれると随分、人生が変わっていくと思いませんか?
リフレーム・カウンセリングルーム 代表/心理セラピスト/自律神経の調整タッチセラピスト 平野なおみ
「わたしがしあわせでありますように」と思えていくことは心の問題からの大きな回復の一歩
米国特許資格「トランスフォーミングタッチ🄬」は神経系に「凍り付いてしまってトラウマとして残っているエネルギー」をケアしていくタッチセラピーです。「恥の意識や自己評価の低さ」もケアの対象です
☘今日の内容を読まれて嫌な汗をかかれた方は少なくないかもしれませんね。私もひとりの母親として似た想いで書きました(笑) でもスルーせずにご自身について文面からなにかを感じられたこと、凄い力の持ち主である証拠だと私は思っています。