こんばんは。
夏らしい日々が続いている私の住む釧路では、夏椿の白い花が風に揺られながら咲き誇っています。
さて、こちらを訪れて下さっている皆様は、愚痴の垂れ流しにあった時に気付けているでしょうか?
「愚痴の垂れ流し」と言うのは、人間関係に於いて割とよく起こることで
「垂れ流すというコミュニケーションの取り方」を持っている人は少なからずいらっしゃるものです。
相手の許可を得ずに、その人の持つ不満や誰かの悪口などをいつも周囲に話してしまう人ですね。
コントロール欲求の強い人に起こりがちかもしれませんので「コントロールできるのは自分だけ」という事実をまだ知らないプロセスにいるだけで、この人が悪い訳ではありません。
なぜならその人も、愚痴の垂れ流しにあってきた成育歴を持っているだけの事だと思いますのでカウンセリングなどを通して傷付いた経験をケアしてゆくことで変わっていけると私は思います。
「誰かに自分のことを分かってほしい気持ちが人よりも少し強い人」にも起こりがちかもしれません。承認欲求の強さも生きづらさに繋がる可能性があります。
少し話を戻しますね。
高度な技の垂れ流しとしては^^; いかにも「あなたにも関係のある話だから」と相談する体でその人の持つ不満や誰かに対しての否定を話してきます。
自分にも関わりのある話だと聴き、その人が問題解決に向かって自分を選んで話してくれているのだろう、であれば聴く必要があるだろう・・・と思いながら聴きますが、だいたいその人は愚痴って終りで何も動きません。
聴いてもらう事で気が済んで特になにも改善しようとしません。
いつもこうだと聴いている方は疲れてげんなりしてしまいますよね。
誰かの心を軽くするために自分の心をすり減らさなくてもいい
職場の同僚であるAさんが「これまた職場の同僚であるBさんの”ここがこんなにできていない”」・・・という事をいつも話す
ついついAさんは同僚だから・・・仲間だから・・・聴いてあげなきゃ、と思ってしまうのが人間の心情では働きがちだと思います。冷たい人だと思われたくないですしね。
職場で、困っている人がいるならば力になりたいと思って話を聴く選択をし、その相手は聴いてもらうとスッキリしますが、いつも聴いている方はモヤモヤや嫌な気持ちが残ると思います。
そしてこう言う事が積み重なると、自分の感情が自分でも分からなくなってしまっても不思議ではないと私は思います。
知っているBさんの悪口を聴くのは悲しい・・・嫌な気持ちになる・・・の感情に行き着かないでその職場を去る選択にまで発展してしまうかもしれません。だってやりにくいったらありゃしないですよね。
「人の悪口大好きな人」を除いては、知っている人の否定的な話は聴きたくないもの、自分の中に入れたくないものです。
次に「家族バージョン」で考えてみると
・母親が、いつも父親の悪口を娘に言う ・おばあちゃんがいつも嫁の悪口を孫に話す ・言葉に出さなくてもいつも態度(非言語)で憎しみや恨みつらみ、不幸さを表している
「その話は聴きたくない」と「NOが言えるのが健全なお子さん」です。でも、なかなか伝えられるものではないことはご自身の子ども時代を振り返ってみると納得できるかと思います。
親や上の世代の悪口の言い合いを聴かされたり、(独り言としてでもわざと聴こえるようにぶつぶつ言うのももちろん含みますね)
険悪な夫婦仲を見聞きするのは、子どもにとってこんなに悲しいことはありません。
息を吸ったり吐いたりするように”愚痴を垂れ流す人”への対処法
さて次に、息を吸ったり吐いたりするように愚痴を垂れ流す人との関わり方について一緒に考えていきたいと思います。
目安としてはその話を聴いて、ご自分に何か反応が起こる時には話を聴かない選択ができていくといいと思います。
反応と言うのは、怒りを感じたり、戸惑ったり、悲しくなったり、仕事を一緒にしていく上でやりにくさを感じるようになったり、職場を去りたくなったり・・・。
でもね・・・垂れ流しが始まったと気付けたら、気付けたことがまず凄いことなんです!
かつての私のように「垂れ流すというコミュニケーションの持ち方に慣れ親しんでしまっている」方にとっては、なかなか気付けないものですので。
次に、ご自分がどんな気持ちがしているか?身体の反応はどうか?
もし、こういった感情がうまく感じられなくなってしまっていたら身体の反応にフォーカスしてみるといいと思います。
おでこが熱くなっている感覚や、喉や胃の辺りがギューッと硬く縮こまる感覚がするかもしれません。
頭が真っ白になったり、ボーっとしたり、気が遠くなる感じがするかもしれません。
こういった身体の感覚を大切にしていくことはご自身を大切にしていくのにとても役立ちます。
「聴きたくない!!!」と身体が反応して教えてくれているものです。
特に、日本文化の中では「NO」を伝えることに抵抗感が湧く方はとても多いと思いますが、
「ちょっと私は今その話は聴かない選択をするね」と伝えたり
「今ちょっと忙しいのでまた機会があったらね」とその場を切り抜ける技を使うのもいいと思います。
「カウンセラーに聴いてもらうと言う手もあるよ」もありですね。いつも境界線なく垂れ流してしまう人は実際に、カウンセリングが必要な人だと思いますので。
逆に、ご自分が誰かに聴いてもらいたい時だってありますよね。私もありますよ。
そういう時には、「今ちょっと私の話を聴いてほしいんだけどどうかな?」と相手の許可を得てからだといいと思います。
「ちょっと愚痴らせて」と頼むのもありですね。お互い様ですからね。
カウンセリングや心理療法の場では、こういったコミュニケーションの持ち方についても一緒に考えたり、ご自身の”本当の気持ち”に辿り着けたり、具体的な会話の練習をしていったりします。
いつも相手に合わせて生きてきたので自分の気持ちが分からない・・・自分でも何が不安なのか分からないけれどビクビクしたり落ち込む・・・人間関係がしんどくて仕事が続かない・・・月経周期に合わせて毎月、イライラが止まらなくて寝込んだり周囲にあたってしまう・・・
こういった悩みを話したり、混乱してしまっている思考の整理をしていったり、傷付いた経験をケアしていきながら改善策を一緒に考えていける場所です。
リフレーム・カウンセリングルーム 家族と子どもケア・サポートチーム 代表 「日本家族と子どもセラピスト学会認定セラピスト」平野なおみ
今日の内容を読まれて少しきつかった方もいらっしゃるかもしれませんね。私も書いていて身に覚えがあり過ぎて(笑)少し居心地がよろしくない瞬間がありました。
でも「自分だけは絶対、自分を見棄てない」「自分が自分の一番の味方になる」と決められてご自身と向き合われている方はきっと大丈夫!
と生きづらさから回復してきた経験からも私はそう思っています。